みなさんこんにちは。
カナエルの英語部屋です♡
今週は「地域おこし協力隊」について書いています。地方への移住を検討されている方にとってはとても有益なこの制度ではありますが、自治体の受け入れ態勢や公務員の方との相性などによっては良い方向に働かない場合も多々あります。
今日は僕自身が協力隊として3年間を過ごした経験から今になって感じる反省点を書いてみたいと思います。協力隊に興味がある方や実際に協力隊に参加してみたいと考えている方の参考に少しでもなれば幸いです。
1.反省① 行動範囲を広げすぎた
僕の場合は「過疎化地域での英語教育の充実」が目標であったのですが、「地域おこし協力隊」のイメージのままに農作業や草刈り、地域のイベントなど色々な地域振興につながりそうなことにも参加していました。
色々なことに挑戦することはいいことかもしれませんし、やってみないと分からないということは確かにありますが、3年間という期限付きの協力隊期間内に成果を出すためにはもっと本来の目標に向かって集中するべきだったと今は思います。
実際に僕が当初参加していた活動のほとんどが現在は継続されていません。「地域振興」は長期間「継続」できるかどうかが重要なポイントです。たった数回の活動やイベントは本人たちの自己満足にしかならず結果にはつながりません。
結果として今は個人事業として学習塾をオープンすることができましたが、3年間の間にもっとできたことはたくさんあったと思います。
実は英語以外にいまでも一つだけ続けている活動があります。それが「蕎麦屋」です。かれこれ6年くらいお世話になっていて最近ようやく「茹で場」を任されるようになりました。ちなみにこの蕎麦屋、季節限定で1年間のうち2か月しかオープンしない「行列店」です。澄み切った湧き水を使用した完全手打ちの二八蕎麦(+僕のゆでた)は絶品ですよ~
2.反省② 官民一体の英語教育を目指した
「公の英語教育なら子育て世代の教育負担は減る」「人口の少ない田舎なら枠にはまらない独自の指導ができる」という考えから、公務員でない自分が起業して、村の施策に協力していく形を目指していました。一度は形になりましたが結局「ご破算」になりました。
理由は成果にこだわる自分と、形にこだわる行政の間がうまくいかなかったことでした。具体的に言うと、子育て世代が求める進学や将来の向けての「基礎英語」が理解できる環境を作ろうとした僕に対して、行政は「外国人講師」が絶対条件で内容にまでこだわることは「不平等」を生むという立場でした。なので僕に対しては英語指導ではなく外国人講師のあっせん業と管理ばかりを求めてきたのだと思います。
今の日本の「公の教育」とは「教育者」が作るものではなく「政治家」が管理しているものなのだと強く感じたと同時にそこに大きな問題があることも理解しました。本当にその部分を良くしたいのであれば「政治家」として活動するしかありません。
自分の指導にもっと自信をもって影響力を養えるように、「民間企業」として塾をオープンすることを前提に活動すべきであったと思います。(ちなみに公の場は「有名人」と「外国人」に対しては総じて腰が低いということも感じました)
3.反省③ 結局は「安全」の中で甘えていた
これが一番の反省です。なんだかんだ言っても協力隊は公務員扱いなので収入は少ないながらに保証されています。「地域活性」はそんな簡単にできることではなく、実際にほとんどの自治体が成果を出していません。協力隊は成果が出なくても責められることはありません。それだけに協力隊の「質」が疑問視されることも多いです。
そんな大義に向かって成果を出すためには、ぬるま湯につかった状態で成し遂げられるはずもありません。大げさかもしれませんが「前人未踏」のことを形にしようとするためには「安定の行政枠内」で活動していたら当然結果はついてきません。やはり最初から自分で、もしくは協力隊を早めにやめるべきだったと思います。
協力隊時代の反省は多いですが、公の教育の問題、公務員の考え方などを学ぶことができ、さらには日本の英語教育を変えるために自分がすることも明確にはなりました。そのためにもブログやYouTubeを活用して基礎英語の重要さと学習法を必要としている方に広めて「成果」を出していただくことに尽力して、自分のこの村での教え子たちが成人する頃には彼らと一緒にその規模を拡大していければなどという「野望」もあったりします♡
こんなとこです小谷村 ↓ ↓
Rural landscape カナエルの観光部屋④The two car train
「地域おこし協力隊」過去記事はこちら↓ ↓